【シドニー4日AAP】 シドニーで開かれている与党労働党の党大会は3日目最終日となった4日、焦点となっていた対インドへのウラン禁輸の解禁を決める投票を行い、輸出を認める方向に政策転換することを決定した。これにより、今後20年において1年間に3億ドルの輸出収益が見込まれている。
インドに対するウラン輸出に関して労働党は、インドが核拡散防止条約に未加盟であることを理由にウラン供給を拒否する政策を取ってきた。しかし、野党保守連合は以前からこれを承認するよう与党に求めていた。
4日の投票では、賛成206票に対し反対が185票。結果が発表されると核反対派などから野次が飛ぶなどしたが、ギラード連邦首相は「党大会ではいつも感情と情熱が飛び交う。力強い政党である証拠だ」と述べた。
首相は、中国に対してウランを輸出しているオーストラリアがインドには禁輸としているのは筋の立たないことであるとし、輸出に関して厳重に監視を行うとした。一方、反対票を投じたギャレット連邦教育相は、「40年間連邦政府が貫いてきた方針を例外措置として変更することは、核反対とする我が党の姿勢の弱まりを示したようなもの」として投票の結果を非難した。