【シドニー2日AAP】 末期の腸がんと診断された後で妻に捧げたユーチューブのビデオで一躍有名になったシドニー在住のクリスチャン・アンダーソンさん(36)が2日朝、マンリー病院で死亡した。
アンダーソンさんは2009年10月にがんと診断されて以来、化学療法を受けていた。病気の自分に対し献身的な妻に感謝を込め、誕生日プレゼントとして感動的なビデオを制作し、ユーチューブに投稿した。ビデオはこれまでに40万回近くも閲覧されており、米国のトーク番組の人気司会者、オプラ・ウィンフリーさんもそのファンのひとり。オプラさんは、昨年1月にオペラハウスで収録した自身の番組の中で、アンダーソンさん夫婦に医療費として25万ドルを贈っている。
アンダーソンさんは生前最後のインタビューの中で、妻と2人の息子について語り、「死ぬのは怖くないが、(家族を)置き去りにするのが怖い」と述べた。また、自身が運営するブログの最後の投稿で、「これまで私と共に歩んでくれてありがとう。私と同じ平和をあなたも見つけることを祈ります」と締めくくった。