【パース24日AAP】 毎年、オーストラリア・デーが近づくと、オーストラリアの国旗を窓に掲げる車両を多く見かけるようになる。この習慣を元にWA州の大学が行った調査では、国旗を掲げている人には人種差別主義者が多いことが指摘された。
昨年1月26日、西オーストラリア大学がオーストラリア・デーを祝う花火を鑑賞していた513人を対象に行った調査では、回答者の5分の1が車の窓に国旗を掲げていた。国旗を掲げていた人の43%は「白豪主義がオーストラリアを外交問題から救った」と回答。国旗無しの人では、同質問に同意したのは25%だった。
さらに、「オーストラリアの文化と価値が堕落してきている」と思う人は、国旗有りの回答者の56%、国旗無しでは34%だった。また、国旗有りの人の91%が「オーストラリアに移民してきた人はその文化を受け入れるべき」と回答。国旗無しでは76%が同質問に同意した。
調査を行ったフォズダー社会学・人類学教授は調査結果を受けて、学歴、性別、民族性と国旗を掲げる習慣に明確なつながりはないとしたものの、比較的若い世代の方が高齢者よりも車に国旗を掲げていることが多いとした。「車に国旗を掲げることで愛国心の表れと受け止める人が多いが、人種差別的であると受け止める人もいるのも事実だ」と同教授。