【パース8日AAP】 8日午前11時30分ごろ、WA州のバーネット首相は、先住民アボリジニの土地権回復問題をめぐっての協議に臨席したところ、デモ隊に包囲され、警備員に救出されることになった。
パース市中心部キングス・パークのレストランに開催された今回の協議では、同州南西部のアボリジニ土地所有権要求に対する最終的解決として、バーネット首相が和解案を南西アボリジニ土地海洋協議会(SWALSC)の部族の長およそ200人に提示した。
同案によって、アボリジニが同地域に関する土地所有権を要求する権利を抹消される代わり、10億ドルに達する土地移譲と奨励金が提供され、アボリジニ族の子孫およそ3万5,000人に利益が与えられることになるという。
SWALSCは、同案に前向きな姿勢を示したものの、貴重な土地を不適切な価格で処分することにあたり、アボリジニ族の大半に利益をもたらさないなどとし、猛反発していたアボリジニのデモ隊およそ70人がレストランを包囲し、激しい抗議を繰り広げた。警察は、現場に駆け付けてデモ隊を抑え込み、バーネット首相が警備員に救出された。けが人はなかったという。