【キャンベラ18日AAP】 17日に新たに難民船が到着したオーストラリアでは、与野党が難民問題をめぐり非難合戦を続けている。
同日夜、クリスマス島から北西の沖合いで、亡命希望者だと思われる79人と乗組員2人を乗せた船が捕捉された。これを受けてボーウェン移民相は、アボット野党党首が海外での移民手続きについての政府交渉を打ち切ってから6隻目の捕捉となるとして、労働党が希望するマレーシア案とハワード前政権のナウル案を認める法案を支持するように求めた。さらに同相は、アボット氏の冷酷な否定的態度は、同氏が国益よりも自分の政治的利益を優先していることの表れだと非難した。
これに対しアボット氏は、野党が希望するナウルでの移民手続き案、一時保護用ビザ、難民船の送還政策を政府が受け入れる用意があるならば、喜んで労働党に協力すると述べた。しかし、「ジュリア・ギラードがこれらの証明済みの政策の受け入れを拒んでいる唯一の理由は、単なる頑固さにある」とし、「首相は自分のプライドを捨てるべき」だと非難した。