【シドニー6日AAP】 NSW州議会は6日、ボブ・カー元州首相を欠員が出た連邦上院の後継議員に選任した。同氏は先日、ギラード連邦首相よりラッド元外相の後任に起用されたばかり。まずは外相への一歩を踏み出した形になった。
この交代劇は、労働党右派のマーク・アービブ連邦上院議員が政界引退を発表した後、連邦政府でも、先日行われた労働党党首選に立候補するためにケビン・ラッド氏が外務大臣の座を退いたことに始まる。以前から外務相の業務に興味を示していたカー氏に対してギラード首相が白羽の矢を立てたことで実現した。
州議会の後、集まったレポーターに対して話を始めようとしたカー氏だが、議会場の外にはカー氏の政界復帰に反対する人々が集まり「恥を知れ、ボブ!」といった野次も飛んだ。カー氏は「民主国家であることは証明だ。昔なら生卵を投げつけられたよ」と軽くあしらった。
カー氏はギラード首相から外相の座を提示された時のことについて、「政界から身を引いたことは正しい選択だったと思っていたが、ギラード首相から国家のために働いて欲しいと言われたら“ノー”とは言えなかった」と話した。