【キャンベラ14日AAP】 インドネシアのスンバワ島沖で12日午後から行方が分からなくなり心配されていた難民船が、同国ロンボク島で発見されたと、ボーウェン移民相が発表した。
同相の話では、インドネシアの捜索救助組織から連絡があり、アフガニスタン出身だと思われる推定60人の亡命希望者は全員無事だという。これを受けて同相は、36時間も行方が分からず非常に心配していたが、船舶の安全が確認できてほっとしたと述べた。またこの事件は、難民船での危険な航海を阻止するために、適切な国外移民処理の抑止力の必要性を示す好例だとした。
一方、アボット野党党首は「乗船者が安全で良かったのは明らかだが、現政府が密入国斡旋業者にビジネスモデルを提供する限り、これからも難民船はやってくるだろうし、海上での惨事も発生するだろう」と述べた。また、「そのような惨事を食い止める唯一の方法は、難民船を阻止することであり、難民船を阻止する唯一の方法は、厳格な海外処理と保護用ビザの改善、そして安全な場合に難民船を送り返すという選択肢を持つこと」だとした。
昨年12月には、主にアフガニスタンとイラン出身者からなる約250人の亡命希望者を乗せた船が、クリスマス島に向かう途中、インドネシア海域で沈没し、生存者は47人しかいなかった事故が発生している。