【シドニー24日AAP】 21日未明にシドニー市内キングスクロスで発生した、警察官による10代の容疑者への発砲事件に関して、24日、けがをした先住民系の容疑者の友人ら約150人が警察に対する抗議デモをNSW州議会前で行った。
この事件は、14歳少年が運転する盗難車両がカーブに突っ込み歩行者2人をはねた際、追跡していた警官が複数の銃弾を車両に向けて撃ち込み、銃弾を受けて傷を負った容疑者2人を、警官がさらに車両から引きずり出した上、殴るなどしたもの。
この日のデモに参加したのはけがをした容疑者の友人がほとんどで、中には飲酒していた10代もみかけられた。州議事堂前のフェンスを乗り越えるなどしていたという。デモ主催者は「銃弾が6発も撃ち込まれた上、さらに車から引きずり下ろされ殴られたのだ」と述べ、発砲した警官は起訴されるべきであると訴えた。
この件に関してオファレルNSW州首相は、「何故14歳の子どもがそんな時間帯に盗難車両を乗り回しているのか。この事件に関しては少年らにはねられた被害者に同情している」と述べると共に、警察による事件の捜査結果を待つと話した。