【ケアンズ11日AAP】 遠隔地に住む先住民の間では肥満人口が急増しており、白人との寿命格差が急速に拡大する恐れがあるという。ケープヨークとトレス海峡諸島の医療サービスを5日間調査訪問した、全豪医師会クイーンズランド支部が発表した。
リチャード・キッド同支部長の話によると、これらの地域では子どもと大人の両方で肥満が急増しており、深刻度の高い糖尿病など多数の疾病を引き起こしているという。なかには8歳の子供がタイプ2の糖尿病を患っている例もあり、その心臓発作の確率は一度発作を起こしたことのある患者に匹敵する。
先住民と非先住民との寿命格差を縮めようと組織的活動が行われているなか、肥満の蔓延によって「爆発的な格差拡大」の恐れがあると同氏は警告した。また、肥満人口の増加原因のひとつとして、遠隔地では新鮮な野菜や果物がジャンクフードより高価であることを指摘した。