【キャンベラ2日AAP】 米国防総省は2日、アジア太平洋地域に送り込む軍艦数を増やすと発表した。その数時間後、オーストラリアのスミス防衛相は、同地域における米国の存在感による「プラス効果」について語った。
同日シンガポールで開催されたアジア安全保障会議の年次会合で、米国防総省のパネッタ長官が新たな5年計画の詳細について発表した。それによると、アジアでの米国の存在感を高めるための新戦略の一環として、2020年までに全艦隊の60%を太平洋地域に配備するという。一方で米海軍の増強により、たびたび遺憾を表明してきた中国との緊張が高まる恐れがある。
昨年11月にオバマ米大統領がオーストラリアを訪問した際に大綱が定められたとおり、防衛協力強化プログラムのもと、今年4月には250人の米国海兵隊員がダーウィンとオーストラリア北部に配備された。最終的には約2500人が同国に配備される予定。
スミス防衛相は同会議の演説の中で、「米国は過去半世紀にわたり、アジア太平洋地域の安定を保証してきたが、近い将来も同地域で唯一最大の戦略的要因であり続けるだろう」と述べた。