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隣人による少女殺害事件 懲役15年

【シドニー4日AAP】   シドニー西部で2009年に発生した、隣人による女児殺害事件に関する裁判が開かれ、被告は精神病であることが考慮され懲役最低15年という比較的軽い判決を受けた。遺族はこれに不服としている。

この事件は2009年12月18日、ウィザリル・パークで、レンゾー・ダプラ被告(48)が、両親宅で非常に不安定な精神状態の中、父親を殺害し車のトランクに詰めた。その後、隣に住むウィトンズさん宅に押しかけ、エマちゃん(当時12歳)と祖母のビビアンさんの喉元に切りつけ、エマちゃんが死亡したもの。

4日、シドニーの最高裁で開かれた裁判では、被告の精神状態を考慮し責任能力の有無が焦点となったが、裁判長は、精神科医3人による診断で被告は精神分裂症であった可能性が高いとされたことを指摘。隣人のウィトンさんやエマちゃんを襲う理由が見当たらないことや、父親殺害に関しては、暴走族から脅迫を受けていたと信じていたことからの犯行であるとして、犯行は精神病によるものという判断を述べた。

裁判後、エマちゃんの叔母のレイ・ウィトンさんは「判決内容の軽さに愕然としている。私の母(ビビアンさん)はエマが殺害された時に見せた恐怖に怯える顔を決して忘れることはないのに」と悔しさいっぱいに語った。

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