【シドニー8日AAP】 米国の反捕鯨団体「シーシェパード」が今週末、シドニーのサーキュラキーに「ボブ・バーカー号」と「ブリジット・バルドー号」を停泊させ、募金活動を実施する。来場者には船員が船内を案内するツアーも企画されている。
ボブ・バーカー号のマネジャー、アンドレア・ゴードン氏は、オーストラリア国民が南極海での反捕鯨活動に支援を差し伸べてきたことに感謝しつつ、いっそうの支援を要請した。また、「商業目的の違法なクジラの殺害を阻止するため、オーストラリアが南極海のクジラ生息地に巡回船を送り込んでくれればいいのだが」とも述べた。
オーストラリアでは連邦政府が2010年にオランダのハーグで、南洋での日本の捕鯨停止を求めて提訴したが、その判決は来年まで出ない。同氏は、「その期間にもとても多くのクジラが死んでいく」と警告した。一方これまで同政府は、抗議活動よりも適切な法的手段を取ることが最善策だとしてきた。
同団体のポール・ワトソン代表が今年5月にドイツのフランクフルト空港で逮捕された件について、ゴードン氏は不起訴処分になると強く信じていると語った。