【ロンドン3日AAP】 オリンピックのボート競技に出場したオーストラリア代表のジョッシュ・ブース選手が、泥酔して選手村の2店舗の窓を破損させ、逮捕された。交渉の末、店主らは弁償金で和解することに同意したため、同選手は起訴を免れた。しかし、事件を重く見たオーストラリア選手団の団長は、ブース選手を本国に送還する決定を下した。
感情的で深く後悔した様子のブース選手は3日、オーストラリア選手団のニック・グリーン団長とともに、報道陣の前に姿を現した。事前に用意された声明文を読み上げ、「破損の理由は、窃盗や破壊といった悪意による動機では一切なく、むしろ感情の激しい表出であり、激戦の決勝戦での結果に対する失望と落胆の不適切な表現だった」とし、深く反省した。同選手が出場した男子エイトの決勝戦で、オーストラリアチームは最下位だった。
グリーン団長の話によると、事件後に同選手は被害にあった店主らに謝罪し、約1400ポンド(2100豪ドル相当)の賠償金を支払うことを申し出たため、警察は起訴しない決定を下したという。しかし、オーストラリア選手団の価値観にそぐわない行為であったとして、同選手の本国送還が決まった。