【キャンベラ10日AFP】 オーストラリア海軍(RAN)の哨戒艇2隻、HMASララキーヤ号とHMASアララット号が、WA州沖のクリスマス島から北西方面にある海域で遭難した亡命船に乗っていた亡命希望者211人を救助したとクレア内務相は9日、明らかにした。
オーストラリア海洋安全局(AMSA)の指揮下でRANの哨戒艇が8日夜、現場に駆け付け、9日未明、亡命希望者全員を哨戒艇に乗せて救助活動を終了した。クリスマス島の入国者収容所に輸送し、予備の保安検査と健康診断、身元確認を行う予定。
今回、遭難した亡命希望者211人は、労働党が2010年の連邦選挙で勝利を収めて以来、1回で救出された最大の人数となるが、同様の事件が頻発するなか、RANに過大な圧力がかかっているとボウエン移民相も認めている。また、ザ・オーストラリアン紙が伝えるところによると、RANの哨戒艇隊14隻のうち、少なくとも2隻の船体にひび割れが発覚し、もう1隻が運用中止の状態になっているが、後を絶たない亡命希望者の救助活動がその主な要因だという憶測が流れている。