【キャンベラ16日AFP】 政治的こう着状態を打開した亡命希望者の修正法案が連邦議会両院に可決されたことを受けて、船でオーストラリアに不法入国した亡命希望者がナウル共和国やパプアニューギニアのマヌス島に設置した入国者収容所に、手続きが完了するまで強制的に拘束されることになった。
上院で行われた審議で、同法案では、同伴者のいない子どもの亡命希望者に法的保護者が指定されず、亡命希望者を無期限に強制的に拘束することになるなど、国際人権法を守る責任を怠った法案だと訴え、グリーン党の上院議員が可決を遅らせて改正を加えることを試みたが、与野党の上院議員が16日午後、足並みを揃えて強引に通過させた。しかし、同法案の正当性について、グリーン党の議員に限らず、与党からも疑念が浮上した。
今回、与党が専門家パネルの奨励案を基に同法案を導入することにしたが、ハワード政権の時代に導入された同様の政策を真似たものだとして、野党側は、与党に非難を浴びせた。