【シドニー7日AAP】 シドニー中心地のCBDでは7日、自然保護の啓蒙活動の一環として、タスマニアデビルやコアラなど多数の絶滅危ぐ種が披露され、子どもや観光客をはじめ、付近で働く人らの注目を集めた。
毎年9月7日は全国絶滅危ぐ種の日。保護下にあった最後のタスマニアタイガーが死亡した日にちなんで記念日となった。NSW州各地から多数の野生動物団体がシドニーのマーティンプレースに集まり、街ゆく人らに動物を披露し、自然保護の大切さを呼びかけた。
野生生物保護団体「ワイルドライフ・シドニー」のベン・ブキャナン教育長は、「オーストラリアの哺乳類の絶滅率は近代史の中でも最悪の状態であり、恥ずかしい統計値だ」と述べた。また、「子供たちに(野生動物)を残したいなら、今あるものを大切にし、自然保護の文化を築くことにつきる」とした。
当日には、顔面に発生する致死的ながんにより絶滅が危ぐされるタスマニアデビルの保護団体「デビル・アーク」も参加。以前は25万頭もいたタスマニアデビルだが、現在は3万頭にも満たないことを強調した。