【キャンベラ13日AAP】 専門委員会の調査によって海洋生態系への影響が判明するまで、オーストラリア領海内の漁業活動を禁止する権力を連邦環境相に与える法案を、連邦議会の下院が13日に可決したことを受けて、グリーン党をはじめ、与党の労働党議員や環境保護団体、漁業地域の住民などによる抗議の的となっている超大型漁船、エイベル・タスマン号が2年間の操業禁止命令を下される可能性が浮上している。
オーストラリア水産管理局(AFMA)は以前、超大型漁船の海洋環境に対する危険性が通常の漁船より高いと立証できていないと発表したが、その後、新たな法的助言を受けて、漁業法の一部を誤って実施していたと連邦政府に報告したという。法案の審議にあたって、バーク環境相がAFMAの判断過程などに重大な疑義が生じていると指摘したところ、反対票を投じる予定の無所属議員が与党と足並みをそろえ、法案が賛成多数で下院を通過することになった。今後、来週の上院審議に注目が集まっている。