【シドニー14日AAP】 14日に中国の監視船6隻が尖閣諸島周辺の領海内に侵入したことを受けて、日本の玄葉光一郎外相はシドニー滞在を1日早めて帰国することを決定した。
同相は中国政府に対し、監視船を領海外に撤退させるよう要求した。しかし、現状悪化を回避すべきであり、中国は「適切で冷静な態度」で対応する機会があるとした。同じくシドニー訪問中の森本防衛相は、尖閣諸島の保有権が日本にあるのは間違いないと述べ、侵入行為に対し「深い遺憾の意」を表した。
日本はより強硬な国になってきており、平和憲法を放棄するつもりなのかとの日本人報道記者からの質問に対し、玄葉外相はそうではないと否定しつつも、日本には自国の領土、領海、領空を守る権利があると述べた。
両相のシドニー訪問の目的は、オーストラリアのカー外相とスミス国防相と会見し、米国海軍によるダーウィン駐屯などに合意することだ。これについて玄葉外相は、日本が「確信をもってその価値を認め、歓迎する」と述べた。