【シドニー12日AAP】 10年前にバリ島で発生した爆弾テロ事件で死亡した、88人のオーストラリア人を含む合計202人の犠牲者を追悼する式典が12日、オーストラリア各地で開催された。
クージーで開催されたシドニーの追悼式には数百人が参列し、カー外相やオファレルNSW州首相が演説を行った。また、犠牲者の家族や友人が弔辞を述べた。式の最後には、平和を象徴する白いハトが空に放たれ、参列者らが記念碑の下に色鮮やかな多くの花をささげた。
州首相は演説の中で、バリ爆弾テロが「西洋社会に対する残虐な襲撃」であったと述べた。また、犠牲者の家族や友人にとって、言葉は何の慰めにもならないが、犠牲者が皆に愛されていると知りながら亡くなったことを覚えてほしいと語った。
一方、外相はテロ事件後の国民の反応について触れ、報復を呼び掛けるのではなく、犯人捜索に専心したことは、成熟国家のあかしだと称賛した。