【シドニー25日AAP】 世界の貧困と不正根絶を支援する団体オックスファムの報告から、オーストラリアで販売される服飾の製造者の劣悪な労働条件が明らかになった。
調査は、服飾工場130以上の責任者や経営者、服飾製造を仕事とする女性472人を対象に行われた。その結果、すさまじい価格交渉から工場との短期契約、納期に間に合わなければ罰金を科すなど、オーストラリア企業による“組織的な搾取”が明るみになった。
バングラデシュ中部で服飾を製造するタニアさん(21)は年2回、250キロメートル離れた場所に住む娘と会う。バングラデシュの労働者の100%が生活賃金を支払われておらず、10人に9人が「次の賃金支払いまで食べ物に困る」と答えた。賃金の若干高いベトナムでも、10人に7人が不十分と訴えた。
オックスファムのヘレン・スゾークCEOは、「ファッションブランドは服飾を製造する労働者に生活賃金を保証する責任がある」と話す。
前回2017年の報告では、小売価格を平均わずか1%引き上げれば、労働者に生活賃金が支払えるとわかっている。Kマート、ターゲット、コットン・オン、シティ・チックは服飾製造者への生活賃金を約束したが、マイヤー、ベスト・アンド・レス、ボンズ、カントリーロード、フォーエバー・ニュー、ピーター・アレクサンドリアはこれを怠っている。