【キャンベラ１１日ＡＡＰ】　　　オーストラリア国立大学の教授は、日本とオーストラリアの外交方針が大きく異なることを指摘し、現在、連邦政府が進めている対日関係をより強化させる政策をしばらく見合わせるべきだと述べた。

外交政策の専門家であるヒュー・ホワイト教授は、１１日に発表した報告書の中で、日本がオーストラリアとの外交関係を強化しようとする背景に中国の経済成長があるとし、日本は、中国は経済・政治・地域面で日本を押し出そうとしていることを恐れているため、自国や米国を支援してくれる周辺諸国の協力を求めているのだとした。また、日本が外交関係を強化しようとしている相手国はオーストラリアだけではないが、オーストラリアが最もそれに力を入れようとしており、これが今後オーストラリアにとって問題になるという。

ホワイト教授によると、豪日関係を堅実にするのは、米国がアジア問題から足を引き、中国が地域のリーダーシップを取ろうとし始めた時が最適だというが、それまで、オーストラリアはそういった事態が起きないよう対策を取っていくことが大事だとした。