【キャンベラ17日AAP】 16日に行われた日本の衆議院選挙で自民党が圧勝したことを受けて、ギラード連邦首相は、安倍晋三・自民党総裁(58)に祝意を表明した上で、次期政権と連携していくことを楽しみにしていると述べた。
安倍氏が率いる自民党は、民主党が与党だった過去3年間、野党として苦渋を味わってきたが、同日の衆議院選挙で民主党に大きな差をつけて逆転。与党に返り咲いた。2006年から一年ほど首相を務めた安倍氏は、今回の選挙で首相になるチャンスを再度得たことになる。安倍氏は、日本経済の立て直しと、尖閣諸島をめぐる問題で中国に対して強固な姿勢を示していくとしている。
ギラード首相は17日、声明を発表し、安倍氏に対して自民党の勝利を祝うと共に、停滞している日本とのFTA(自由貿易協定)締結に向けて話し合いを進めていきたいと述べた。
オーストラリアと日本の両政府はFTA締結に向けて、2007年4月以降、これまで16回の協議を行ってきた。しかし、昨年3月に発生した大震災で日本政府が復興活動に専念する姿勢を取ったため話し合いは滞っていた。しかし2カ月前、ギラード首相は「日本とのFTA締結にはさほど時間はかからないだろう」と述べた。