【キャンベラ18日AAP】 大型サイクロン「エバン」が南太平洋諸国で猛威をふるい、フィジーやサモアといった国々で大きな被害が出た。
サイクロン・エバンが12時間以上も停滞したフィジーでは、家屋損壊や河川氾濫(はんらん)、また多くの旅行者が、身動きが取れない状態となった。およそ8500人の地元住民が避難所に集まった。フィジーにいる救援団体「AusAID」のデービッドソン代表によると、オーストラリア政府はこれまでに1000個以上のファミリーケア・パックを提供したという。
カー外相は、災害被害に関する専門家を2人現地に派遣し調査を行い、外務省のスタッフを増員して現地にいるオーストラリア人に支援を提供すると述べた。また、デービッドソン代表は、今後、浄水装置や衛生備品、石鹸やテントといった物品や、学校機能の立て直しなどが必要になるとしている。
サイクロン・エバンは先週、サモアでも猛威をふるい5人が死亡した。同国の首都アピアにあるオーストラリア高等弁務団でもしばらく閉鎖となっていたが、18日、業務を再開した。