【メルボルン19日AAP】 米国の控訴裁判所は今週、反捕鯨団体「シーシェパード」(SS)とそのポール・ワトソン団長に対し、日本の調査捕鯨団への物理的な攻撃や、およそ450メートル以内の接近を禁止する仮処分命令を下した。
仮処分命令を申請した、調査捕鯨を行う日本鯨類研究所(ICR)は、SSが調査捕鯨団に対し暴力的かつ違法の妨害活動を繰り広げてきたとし、今回の判決を歓迎している。一方、SSのワトソン団長は、SSが判決に困惑しているが、クジラを守るために尽力する目標は変わらず、判決に控訴することを検討していると述べた。
しかし、オーストラリア国立大学(ANU)のドナルド・ロスウェル国際法学教授によると、SSは米国で登録され、本部をワシントン州に置いた会社であるため、仮処分命令に違反した場合、米国の法律を適用される。また、米国の旅券を所持しているワトソン団長が法廷侮辱とされ、同国で逮捕される可能性もあるという。