【キャンベラ25日AAP】 オーストラリアの最高国民栄誉賞に当たる「オーストラリアン・オブ・ザ・イヤー」に25日、元雑誌編集長で、現在は医療や高齢者問題に尽力するアイタ・バトローズ氏(71)が選ばれた。
バトローズ氏はシドニーのポッツポイントで生まれ、15歳で女性雑誌「ジ・オーストラリアン・ウイミンズ・ウィークリー」に入社。その後、「デイリー・テレグラフ」紙や「サンデー・テレグラフ」紙の女性欄で見習い記者として働き、23歳で両紙の女性編集長に任命された。また、ベストセラーの月刊女性誌「クレオ」の創刊編集長となったことで、70年代に全国的に注目されるようになった。
80年代以降も新聞雑誌業界で様々な活躍を続けるが、その著名度を利用して、乳がん、HIV・エイズ、前立腺がんなど、健康問題に関する啓もう活動を行った。また最近では、2011年にアルツハイマー協会の会長に就任し、高齢者問題や予防医療の促進などに精力的だ。
25日にキャンベラで開催された授賞式で同氏は、「人生で最高に誇らしい瞬間」だと少し声を震わせ、「一生のほぼすべてを完全に楽しんできたことで称賛されるとは、なんてすばらしいことでしょう」と受賞の喜びを語った。