【ブリスベン29日AAP】 サイクロン・オズワルドが勢力を弱めた低気圧によって各地で強風、豪雨による洪水などの被害に見舞われたQLD州では、嵐は峠を越したものの、現在でも避難生活を余儀なくされている人々が多くいる。
28日から2日間低気圧が猛威をふるったQLD州において最も被害がひどかったバンダバーグでは、2000世帯、2000企業が洪水被害に見舞われ、7500人以上が避難のために高台に登り、また避難所に避難した。QLD州のニューマン首相は、バンダバーグに焦点を置き、今後の復旧作業のために国防軍の兵士400-500人を派遣するとしている。
一方、ブリスベンやイプスウィッチでも洪水が予想されていたものの予想よりも水位は低く、イプスウィッチではわずか35世帯が浸水したに留まった。いずれも、2011年1月に発生した大洪水の比にならない程度だという。
また、QLD州だけで今回の嵐に関する保険請求は既に9800件、請求額は1億1600万ドルに上っている。家屋などの被害については調査が始まっているが、被害額は既に数億ドルに達するとみられている。家畜などの被害を加えるとさらに金額が上昇すると思われる。
ニューマンQLD州首相は29日、バンダバーグを視察。全国に向けて募金や寄付など支援を求めた。ギラード首相やブライス総督も今後、数日中に洪水被害が出た地域を訪問するとみられている。