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留学生に労働強要 売春宿主の公判開始

【シドニー4日AAP】   外国人女性を学生ビザでオーストラリアに滞在させ、飛行機代などの肩代わりをした上で、これらの女性を脅迫し売春宿で強制的に労働させていたとされる女に対する公判が4日、シドニーの州地方裁判所で始まった。

2008年8月から10月にかけてシドニー北部ウィロビーで売春宿を経営していたチー・メイー・ウォン被告(37)は、マレーシアでインド人女性6人に声をかけ学生ビザでオーストラリアに呼び寄せた。オーストラリア到着後に売春宿での労働を命じられた女性の中には拒否する人もいたが、同被告は、航空券やビザ、学校費用など合計5000ドルを支払ったことを武器にして労働を強要。女性らがこの“借金”分を稼ぎ終えた後も、「ビザを破棄させる」などと言って脅迫を続け労働を続けさせた。女性らの労働は週7日、正午ごろから翌日午前4-5時までという非常に過酷なものだったという。学生ビザ所持者の労働は週20時間までと法律で定められている。

ウォン被告の弁護人は、同被告について「とても良い性格」と表現し、売春宿ではあくまでパートタイムで受付をしていただけとした。今回のケースに関しては「労働争議」と女性らをオーストラリアに滞在させるための「詐欺的行為」であったことを強調し、女性らを性奴隷として扱ったり、週20時間以上労働させることはなかったと述べた。

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