【メルボルン17日AAP】 連邦政府は、クセノホン上院議員がマレーシアで入国拒否された件について、今後も同国に対して説明を求める姿勢でいることを明確にした。その一方で、今回の件が両国の外交に影を落とさないよう懸念も示している。
クセノホン上院議員は、マレーシアの選挙制度の正当性を調べるために他の国会議員と共に形成した非公式グループのリーダーとして同国の野党や関連議員らと対談するために、16日、マレーシアに到着したが、長時間待たされた後、「安全を脅かす存在」との理由で入国を拒否され、すぐオーストラリアにUターン。メルボルンに17日、帰国した。
クセノホン議員は今回の件について、「マレーシア政府は大きなミスを犯した。私の今回の訪問はあまり知られていなかったのに、返って裏目に出たのではないか」と述べた。ギラード連邦首相は、この問題について今後も継続的にマレーシア政府に回答を求めるとし、カー外相は、「オーストラリアの上院議員が同国の選挙を見守ることに問題があるとはよもや思わなかったとマレーシア政府に対して話した」とした。
一方のマレーシア側は、同国の選挙活動に関して諸外国の関与を強く拒む姿勢にある。地元の報道では、クセノホン議員は昨年、違法のデモ活動に参加したことを伝え、同国の政府も、「マレーシアは自由かつ民主国家であるが、違法行為は許されない」とした。