【メルボルン18日AAP】 メルボルンの建築現場で作業員が足場から落下し死亡した。この作業員は、昨年行われた同現場における安全性向上を求める抗議デモに参加していた。
18日午前7時前、メルボルン市内エリザベス・ストリートとロンズデール・ストリートの交差点に立つ「マイヤー・エンポリウム」建築現場から救急車の出動要請が入った。足場から落下した作業員は即死だった。男性が勤務するグロコン建設会社は遺族に対して哀悼の意を表した。
この建設現場では昨年8月と9月、建設業・林業・鉱業・エネルギー産業労働組合(CFMEU)のメンバーが16日間にわたって安全性向上を求める抗議デモを行った。この際、グロコン社は、CFMEUの目的に正当性がないと主張。同社とVIC州政府は同組合を告訴した。この抗議デモには約1000人の警官が事態を見守り、一部では組合メンバーとの衝突もあった。今回死亡した男性作業員もこのデモに参加していた。
CFMEUでは、作業が再開される19日には作業員らは通常どおりの業務を行うとし、今後、グロコン社の作業場すべてに監査が入るであろうと述べた。同組合では、今回の事故に関して文句を言うつもりはなく、原因究明に努める姿勢を明確にした。