【キャンベラ18日AAP】 イスラエルで逮捕され、同国の最高警備の刑務所で死亡しているのが確認された「囚人X(エックス)」と呼ばれるオーストラリア人に関して、ABC局は、彼がオーストラリア政府に機密情報を漏えいした後にイスラエルで逮捕されたと報道した。
この報道によると、メルボルン出身のベン・ジガイヤーさんは、イスラエルに移住後、「モサッド」(イスラエル諜報特務庁)のスパイとして活動していたとみられているが、オーストラリアを訪問中にASIO(オーストラリア保安情報機構)と接触し、モサッドによるイタリアにおける機密作戦の情報などを漏えいし、その後、イスラエルで逮捕された。ジガイヤーさんは、2010年12月、収監されていたイスラエルの刑務所で死亡しているのが発見された。自殺とみられている。
18日午前、ドレイフス連邦法務長官は、オーストラリアの情報機関が有するジガイヤーさんに関する情報を確認する予定はないとした。一方、カー外相は、外務省がジガイヤーさんの逮捕について同省が把握していた事実が明るみになったこと受け、同件に関する調査を指示する一方、イスラエル政府に対しても回答を求めた。同国政府は、ジガイヤーさんの逮捕・死亡に関して徹底的な調査を行うとしている。