【ホバート20日AAP】 反捕鯨団体「シー・シェパード」(SS)は、妨害船3隻が、オーストラリアの南極海の領海内の海域で補給船から給油を受けようとしていた日本の調査捕鯨団の母船、「日新丸」に衝突されたと発表した。
SSの創始者、ポール・ワトソン船長によると、日本の調査捕鯨団が補給船から給油を「不法に」受けるのを妨害しようとしていた妨害船の「スティーブ・アーウィン号」、「ボブ・バーカー号」、「サム・サイモン号」が日新丸に衝突された。また、日新丸が、同海域を離れようとみられていた韓国船籍の捕鯨船給油タンカー、「サン・ローレル号」に衝突した。「ボブ・バーカー号」は、機関室浸水などの重大な損傷を受け、電力供給が途絶したが、乗組員38人にけがはなかったという。
今回の事件をめぐり、緑の党の前党首で、現在、SSのオーストラリア代表を務めているボブ・ブラウン氏は、「これは、日本の調査捕鯨団による国際法の甚だしい違反行為にあたる」と批判し、クジラの捕獲を撮影するためだけでなく、国際秩序を回復するためにも、連邦政府に対し、オーストラリア海軍(RAN)の船舶を現場の海域に派遣するよう要請している。
連邦政府のバーク環境相は、事件をめぐる報告を受けているが、未だに確認しているとの声明を出した。