【シドニー24日AAP】 23日夜から24日未明にかけて、シドニー全域からNSW州南部沿岸にかけ強風を伴う大荒れの天気となった。また、同州北部では、洪水のために2万人が孤立している。
州緊急サービス(SES)には一晩で4000件以上の通報があった。うちシドニー市周辺だけで2000件。市南東部マラバーでは、RSLクラブの屋根が強風で損壊し、建築材料に使用されているアスベストが周辺住居や道路に飛び散った。このため、24日、消防隊などが現場周辺を立入禁止にして清掃作業が行われた。
さらにSESによると、州南部沿岸部では3戸が嵐のため全壊、7戸が顕著な破損を受けた。24日午前には、同じく南部沿岸部ウラドゥラ近くをながれるクライド川でキャンプをしていた7人が、河川の急な増水のために立ち往生しヘリコプターで救出された。
一方、州北部では、洪水のために約2万人が孤立状態となっている。ポートマッコーリーでは24日午前、ハスティング川の水位が最高1.8メートルに達し河川氾濫となった。またケンプシーでも、マックレー川が水位7メートルにまで上昇。一部で浸水被害があった。
電力会社「オースグリッド」によると、これまでにシドニー北部、東部、中央沿岸部を中心とした6500世帯で停電。エッセンシャル・エナジーでは、シドニー西部郊外、イラワラ、サザンハイランズ、ショールヘブンなどの地域8000世帯で停電となっているとした。