【キャンベラ 26日 AAP】 電話料金が安くなる一方、無線インターネット料金は上がっている。しかし、価格上昇にもかかわらず、全体の通信コストは下落していることが、26日、2011/12年度の通信業界に関する報告書を元に、オーストラリア競争・消費者委員会(ACCC)によって発表された。
それによると、通信料金はは5年前と比較して、ほぼ20パーセント下がっている。インフレ率を考慮しても、消費者は2011/12年度で2.2パーセントの値下がりを得ている。
特に、固定電話から携帯電話への通話料金が、実質的に10パーセント以上下落しているという。「この5年間にこれらの価格は、さらなる競争と携帯中継の卸価格の規制緩和によるもの」だと、ACCCは指摘している。
また、2011/12年度の携帯電話からの通話時間が、初めて、固定電話からの通話時間を上回った。加えて、無線インターネット料金も、初めて、実勢価格が前年同期比で1.7パーセント増加した。
ACCCでは、全体のダウンロード・データ総量は、前年同期比で51パーセント増加しているが、これは通信ネットワークの混雑度が増していることでもあり、「サービスプロバイダは、容量の拡大か価格調整に投資するか、または利用者に、オフ・ピーク時間帯へのシフトを奨励することで、将来予想される需要に対処する必要がある」と、指摘している。
全国ブロードバンド・ネットワーク(NBN)計画は、この通信容量を増やすことにつながるものだが、しかし、サービスプロバイダは、通信データ交換機の能力を向上するために資金を投下する必要があり、今後の通信データ需要とインフラ対策が注目されている。