【シドニー3日AAP】 今年9月14日の連邦選挙に向け、徐々に選挙運動が展開されつつあるが、そんな中、ギラード連邦首相は3日から5日間の行程で、シドニー西部での支持を集めるための活動を行う。シドニー西部は、一般的に中流階級の人々が住む地域という認識があり、現与党である労働党に対する風当たりが強いことから、住民らが首相訪問にどういった反応を見せるのかが注目されている。
3日、ギラード首相は、ウェスタンシドニー大学で行った演説の中で、出席した約1000人の労働党支持者らに対して、「努力を惜しまないシドニー西部に住む人々が公平に扱われるようにしたい」と述べ、同地域への対応が後回しにするようなことはしないとして、住民らに対する理解度が高いことを訴えた。さらに、雇用状況の充実、全国障害者保険制度の導入、生活経費の改善などを約束し、各家庭に「よりよい生活」を提供することを約束したが、具体的な計画について述べることはなかった。
シドニー西部における連邦選挙区では、労働党の議席確保が厳しいとの予測がなされており、このまま世論が首相不支持の傾向が続けば野党連合に議席を奪われる選挙区が出てくる可能性も非常に高いとみられている。
3日午前、連邦政府はギャング(暴力団)関連の薬物・銃犯罪対策として6400万ドルの予算を投入する「全国ギャング対策本部」の設立を発表。シドニー西部では、これらの犯罪率が急上昇している。