【シドニー28日AAP】 イエス・キリストが受難した聖金曜日に当たる29日、シドニーのCBDでは毎年恒例の十字架の行進が行われた。半世紀の歴史を持つ同行進を見物するため、マーティンプレースには何百人もの一般客が詰めかけた。
キリスト教団体「ウェスリー・ミッション」が主催する同行事は、今年で54年目を迎えた。ピット・ストリート沿いの普段は買い物客らで混雑する通りからモールにかけ行進が始まると、「迫害者」役らがイエスに野次を飛ばした。そしてイエスはマーチンプレースで死刑を宣告され、地面にひざまずき重い木製の十字架を担いだ。
同団体のキース・ガーナー長官は、「我々はいつもイースターには、教会の建物から出て町の通りに出向き、キリスト信仰の重要性について伝えてきた」と述べた。また、「これは単に歴史上の出来事ではなく苦痛と苦悩の物語であり、同様のことが我々の現代社会でも繰り返されていることを認識する機会」だと語った。