【シドニー29日AAP】　　オーストラリアで、昨年一年間に廃棄された食物の総額が約89億ドルに上ることが、農業融資企業ロボバンクの調査で明らかになった。一世帯当たりでは年間約890ドル分、国民一人当たり約300キログラムの食物が廃棄されたという。

オーストラリアで廃棄された食物の総額は2017年に96億ドル相当に達したが、昨年は前年比7％減とやや改善した。ただ、一人当たりの廃棄量では依然として世界のトップ5にとどまっている。ロボバンクのウェランズ氏は、食物の廃棄量を減らすために「すべきことはまだ沢山ある」と話した。

調査によると、食物が無駄になる最大の要因は、消費する前に食物を腐らせることや、食物の買い過ぎだった。調査対象となった3人に1人は、無計画に食物を購入した結果、無駄にしてしまうことがよくあるとしている。ウェランズ氏は、2050年に92億人に達すると予想されている人たちが食べていくためには、食物の無駄をなくす早急の対策が必要との見方を示している。