【メルボルン31日AAP】 VIC州政府は、カンガルー肉を使用したペットフード産業の活性化を目指しており、経営プランの枠組みを構築するため動物愛護団体との裁判を延期することを発表した。
同州の農家は、カンガルーの頭数が増加しており、牧草地の家畜と争う問題があることから、カンガルーの処分を以前から望んでいるが、人々に愛されている有袋動物をペットフードにすることで、動物愛護団体の怒りを買っていることから、州政府にとっては困難な道のりとなっている。
しかし、裁判が終わる2日前の29日に、ジャクリーン・サイムス州農業相は、裁判は今年の9月30日まで延期することを明らかにした。6ヶ月の延期によって、州政府はカンガルーの管理計画の枠組みを決め、カンガルーの捕獲ゾーンと年間の割り当て数を設定するとともにカンガルーの解体を行うための規定を10月から設定するのを目的としている。
サイムス農業相は「農家の人々の懸念を聞いた上で、カンガルーの頭数を制限するとともに、農家と環境の利益のために、食肉を無駄にしないための対策」だとしている。