【シドニー19日AAP】 今年9月の連邦下院選挙で野党が勝利した場合、アボット首相による新政権で同性婚が認められる可能性がでてきた。
ニュージーランドで同性婚が法的に認められ、オファレルNSW州首相が支持を表明したことで、同性婚が野党自由党内での新たな論議を呼んでいる。
オファレル州首相はアボット連邦野党党首に対し、党議拘束をかけて婚姻法の改正に反対し、議員個人による「良心に基づく投票」を認めないとする考えを改めるよう要請した。
アボット野党党首は、19日、自身の伝統的な婚姻観を容認する立場は変わらないが、9月の選挙後に保守連合が新しい取り組みをする可能性を示唆し、「(同性婚の容認は)選挙後の党内議論による」と述べた。
また、自由党の重鎮議員は、自由党はこれまでの立場を変えるかもしれないとして、次期国会では「良心に基づく投票」をどうするかはまだ決まっていないし、党として、同性カップルに対して一定の容認をすることになるだろうとの見通しを示した。
なお、WA州のバーネット州首相(自由党)は、個人的には同性婚に反対だが、「良心に基づく投票」を支持するとし、多くのオーストラリア人が支援しているのは明らかだとした。
同性婚を認める婚姻法の改正案は、昨年、連邦下院で採決されたが、与党労働党議員は「良心に基づく投票」を認められ、野党は党議拘束をかけて反対票を投じ、98対42で同法案は否決されている。