国際

人権委、難民の本国送還で政府を非難

【キャンベラ19日AAP】   スリランカ人の亡命希望者に法的助言の機会を与えず本国に送還したとして、移民局が非難されている。

送還されたのは、先週、WA州ジェラルトンに漂着した難民船に乗っていた、子どもを含む38人のスリランカ人。移民局は彼らが真正の難民ではないと判断し、18日にスリランカの首都コロンボに送還した。

オーストラリア人権委員会は、19日、政府がここ数カ月、「厳格な適格審査」を適用していることを非常に危惧していると非難した。

人権委員会では、国際法上で、本国で迫害を受けるかもしれない難民を送還することを禁じている「追放及び送還の禁止」原則に違反する恐れがあるとし、「法的助言や第三者機関による審査がなく、亡命希望者が排除されたかもしれない」としている。

これに対し、オコナー移民相は、同じ船に乗っていた28人には難民審査が行なわれているとし、「彼らは法的助言を求めなかった」「(国連)難民条約による義務を遵守していることを確信している」と述べた。

また、「難民船でやってきた人々を本国に送還することは、危険を冒してオーストラリアを目指そうとする人々に、成功の保証はないという強力なメッセージでもある」とした。

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