【キャンベラ5日AAP】 連邦政府のモリソン首相は5日、職場、学校、家庭、コミュニティなどにおける身体障害者への虐待やネグレクトを調査するため、王立委員会を正式に発足させると発表した。ブリスベンを拠点とする同委に5億2,800万ドルを拠出する方針で、ロナルド・サックビル司法官が率いる。
モリソン首相は、障害を持った人のほうがそうでない人よりも虐待、暴力、ネグレクト、搾取の被害に合いやすいとして、「障害を持つ国民やその家族と対話し、耳を傾け、行動を起こす」と述べた。王立委員会は、国民身体障害者保険制度(NDIS)についても調査を行うとみられ、2022年4月に報告書を提出する見通し。
モリソン首相は、障害を持つ義兄のギャリーさんについても言及し、「彼らも敬意を払われてしかるべきだ」と述べ、障害者への不当な扱いを解決することは政治以上の事柄と、時に声を詰まらせながら説明した。野党労働党のショーテン党首も、5月の選挙で勝利した場合、委員会への拠出は維持すると約束した。