【シドニー7日AAP】 NSW州大学で行われた研究では、眼の疾患やぜんそくの治療に使われている薬が、皮膚がんの治療に高い効果があることが認められた。将来的にはガン細胞を除去する手術が不要になる可能性も示唆されている。
研究結果を発表したカーチギアン教授によると、「Dz13」と呼ばれるこの薬を使って患者9人に臨床試験を行ったところ、4分の3の皮膚がんにおいて病原とされる基底細胞癌に対して効果がみられた。また、現在一般的に使用されている皮膚がんの薬とは違い、副作用も全くないという。
Dz13は、悪性のタンパク質に効果があり、他の疾患治療にも使用することができないか今後研究が行われるという。現在、Dz13は注射でのみ投与可能だが、他の方法で患者に投与する方法についても研究が行われている。