【ブリスベン8日AAP】 オーストラリアの自動車メーカー、ホールデン社が8日、1.53億ドル近くの減益を発表した。会社側は豪ドル高の影響だとしているが、同社の主力モデルの人気低下が背後にありそうだ。
同社は昨年、110万台の車両を販売したが、コモドアやクルーズの国内での人気は下がり続ける一方だ。オーストラリアでは自動車産業の継続を支援するため、過去10年にわたり数十億ドルもの税金が費やされてきたにもかかわらず、前代未聞の課題に直面しているようだ。
同社の最高財務責任者のジョージ・カピテッリ氏は、「80年代初頭以来の豪ドル高のなか、オーストラリアの製造業は大きなプレッシャーを受けている」と述べた。しかし同社は、海外との競争にさらされつつも、長期的な展望を維持していくとした。だが1か月前、同社では製造職を中心にアデレードで400人、メルボルンで100人を解雇すると発表したばかり。また昨年11月にも、別の170人がすでに解雇されている。
コモドアは昨年までの15年間、国内販売高1位を維持していたが、マツダの中型車「Mazda 3」に首位を奪われた。さらに今年3月、コモドアは国内販売高10位以内にすら入ることができなかった。また、トヨタカローラやヒュンダイ i30の影響で、クルーズの販売高も伸び悩みを見せている。