【シドニー14日AAP】 米女優のアンジェリーナ・ジョリーさんは、ニューヨークタイムズに寄せた文章の中で、両乳腺の切除手術を受けたことを明かした。「BRCA1」と呼ばれるがん抑制遺伝子に変異が現れたことで、がん発症の可能性が高いと言われ手術を決意したという。ジョリーさんは、実母を乳がんで亡くしている。
ジョリーさんによると、BRCA1の変異の結果、乳がんの発症率が87%、卵巣がんは50%と診断されたという。「この現実に直面して、がん発症を回避するためにできることをしようと思った」とジョリーさん。
オーストラリア・がん協会のゾーバスCEOによると、家族に乳がん患者がいる人すべてに遺伝子変異がみられるわけではなく、毎年、乳がんと診断される1万4000人のうちの5%が遺伝子変異によるもの。発症率の非常に高い人にとっては、乳腺切除術は最も効果的ながん予防だという。