【シドニー27日AAP】 2011年11月、シドニー北西部クエーカーズヒルで発生した、オーストラリア史上でも最悪のケースと言われる老人ホームでの放火事件に関する公判が27日、シドニーの最高裁判所で開かれ、被告はすべての起訴内容について自らの罪を認めた。
4週間にわたる裁判の初日となったこの日、ロジャー・ディーン被告(37)は終始目を伏せがちにし、罪状が読み上げられると、11の罪に関して静かに「罪を認める」と述べた。裁判には多数の遺族が駆けつけ、むせび泣く声が響くなどした。裁判後、裁判所の外では遺族らがお互いを抱き合い慰め合うシーンもみられた。
この事件は2011年11月18日、クエーカーズヒルにある老人ホームで看護師をしていたディーン被告が建物内に火を放ち、11人が死亡、8人がけがをしたもの。同被告は火災直後、現場を伝えるニュース報道で、いかにして入居者らを避難させたかをインタビューで話していた。