【パース29日AAP】 サウジアラビアの首都リヤドの外で、テロ容疑で1年半拘留中のオーストラリア人男性に対し、同国のジハード裁判所は最低4年の禁固刑を言い渡した。だが、家族や弁護士は拷問による強制自白だと主張しており、何らかの手段で控訴したいとしている。
シェイデン・ソーン容疑者(25)はイスラム教徒としてオーストラリアで生まれたが、1996年家族とともにサウジアラビアに移住。そして1年半前、居住していたモスクから借りたラップトップ・コンピューターにテロ関連のデータが発見されたため、それ以来刑務所に拘留されている。弁護士の発表では、ジハード裁判所で29日、5件のテロ容疑で有罪判決が下されたという。しかし、決め手とされる自白は拷問による強制的なもので、容疑者は無罪であると信じていると述べた。また同国では、十分な証拠なしに市民に対して有罪判決が下されることは珍しくないとした。
容疑者のおば、ステファニー・ライリーさんは、家族が有罪判決に落胆していると述べた。また、判決前に支援者らが同国の王子の1人と会合した後で、当局との関係が悪化したことを示唆し、領事館などを通じて控訴のための情報を集めたいとした。