【シドニー3日AAP】 過去に痛烈な人種差別的発言を繰り返し、幾度となく物議を醸しているポーリン・ハンソン氏がまた、出馬表明を行った。自身が設立した政党「ワン・ネーション」より出馬し、9月に行われる連邦選挙にNSW州代表の上院議員議席を目指すという。
ブリスベン出身のポーリン・ハンソン氏は、元々テイクアウェー・ショップの店長だった。1997年に極右政党「ワン・ネーション」を設立。「アジア人はオーストラリア文化に適さない」など、白豪主義的な発言を数々行っていることで知られている。さらに2003年には、詐欺容疑で逮捕され、刑務所に収監されている。1998年以降、州・連邦選挙に6回出馬しているが一度も当選していない。
ハンソン氏は4日、出馬表明の記者会見で、自身の選挙キャンペーンのスローガン「Vote for the redhead you can trust」(信頼できるこの赤髪に一票を:ハンソン氏は髪を赤く染めている)を発表。「ここは私たちの国であり、外国人や、オーストラリア文化や法律を尊重しない人々によって破壊されるようなことがあってはならない」と述べ、政府の移民対策に反対する姿勢に変わりがないことを主張した。