【シドニー8日AAP】 NSW州で高齢者施設の職員だった女性が8日、高齢者の介護業界の問題について調査する王立委員会に出席し、施設で起きた殺人事件や入居者から受けた虐待について告白するとともに、心的外傷後ストレス症候群(PTSD)と診断されていたことを明らかにした。
介護施設に勤めるカスリン・ノブスさんは、2015年から勤務していた施設での自身の経験について、「突き飛ばす、蹴る、頭突き、手や腕をつかんだり強く握る、排せつ物を使った攻撃、言葉の暴力や脅迫などを受けた経験がある」と述べた。
ノブスさんは自身が受けた行為について報告書を作成し、施設の監督者へ提出したことがあるが、多くの場合で「(仕方がないと)肩をすくめるジェスチャーをするだけ」で、「それは痴ほうだから」と取り合ってもらえず、自分で解決することが求められていたと話した。ノブスさんは、痴ほうの症状がある人の世話を担当する職員は、より適切な訓練が必要との考えを示した。