【シドニー9日AAP】 NSW州のシドニーとウーロンゴンで複数のデイケアセンターを経営していたレッド・ロージズ・ファミリー・デイケア(Red Roses Family Day Care)が、実際には子どもやスタッフのいない“虚像”のデイケアセンターだったことが警察の調べで分かった。
同デイケアは、表面上では450人以上の子どもを受け入れているとしていたが、NSW州警察のスミス副警視正によると「すべてが詐欺行為」だった上、政府のチャイルドケア補助制度から400万ドルをだまし取っていたという。センター長だけで、二週間で3万ドルを懐へ入れていたとみられている。
8か月の捜査を経て警察は8日、それぞれ24歳、40歳、49歳の男3人と、21歳から44歳までの女15人の合わせて18人を組織犯罪指示罪などの容疑で逮捕した。同犯罪グループは、同様の手口を国民障害者保健制度(NDIS)でも使おうとしていたことが分かっている。警察は他の組織にも調査が及ぶ可能性を示唆している。