【メルボルン5日AAP】 障害者の支援活動を行っている、自らも障害を持つ女性活動家が、タクシーの運転手から暴言を浴びせられた。
カーリー・フィンレイさん(31)は、生まれつき魚鱗癬と呼ばれる皮膚病のため、鱗のような赤い肌を持っている。その外見障害のため彼女は、4日夜、メルボルン市内で行なわれた多発性硬化症の会議で、偏見に直面しても毅然としていることについて講演したが、会議後に乗ったタクシーで運転手から暴言を吐かれた。
「彼(運転手)は振り向いて、私を見て、『いったい顔はどうしたんだ? その臭いは、何だ?』と言ったのです」。彼女が、「あなたは私の顔を気にしていますね?」というと、運転手は「そうだ。俺の車に何する気だ」と、言ったという。
フィンレイさんは、昨年10月以来、タクシー運転手に差別を受けたのは今回が3度目。最初は、「俺の車のシートに触るな!お前の皮膚が車をダメにする」と言われ、2度目は、皮膚の赤みのために、酔っぱらっていると文句を言われた。
このようなことはよく起こるという彼女は、差別と虐待を防止するためにもっと活動しなければならないとし、「障害と多様性を私たちは自覚する必要があります」と語った。
VIC州のタクシー協会では、障害者へのサービスを改善するため関係機関と連携し、新しい研修内容を今年末までにまとめるとしている。