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バリアリーフの健康状態は不良 報告書

【ブリスベン10日AAP】   連邦政府による最新の報告書によると、グレートバリアリーフの健康状態は、中程度から不良に悪化していることが明らかとなった。

連邦政府は10日、長く待たれてきた2011年度のグレートバリアリーフの通知表を発表したが、その成績は思わしくなかった。海藻類の生育状態は貧しく、生育範囲も06/07年度以来、減少し続けている。また、10/11年度の自然災害が海洋環境に及ぼした影響は多大であり、河川、特にフィッツロイ川やプロサーパイン川から大量の堆積物が流れ出した。サイクロン「ヤシ」の影響で、サンゴ礁全体の15%が被害を受け、完全回復には数十年かかるという。

一方、水質面では一定の改善がみられるが、それでもQLD州の農業事業者らが今年の流出削減目標を満たすには、まだまだ努力が必要だ。サンゴ礁の水質にとって、窒素や農薬が最大のリスクだが、実際の削減率はそれぞれ7%と15%であり、50%の削減目標には到底及ばない現状だ。

ブリスベンで10日、隔年の連邦・州環境相会談が開催された。両環境相は、農場から流出する堆積物の削減や水質全体の向上のために、2013~18年にかけて3.75億ドルを支出すると発表した。

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